AIの文章はなぜ長くなるのか。削っても意味が減らない部分の見分け方
AI表現・文章推敲コラム
AIに書かせた文章を読み返すと、言っている中身の割に長い。
半分に削っても困らないのに、なぜか元は倍ある。
長さを作っている要素は、だいたい決まっています。分解しておくと削る作業が速くなります。
長さを作っているもの
多いのは次の4つです。
前置き。本題に入る前に、その話題の重要性や背景が置かれます。「近年〜が注目されています」の類です。
言い換えの反復。同じことを表現を変えて2回書きます。1文目で言い切ったあと、2文目で別の言葉に置き換えて繰り返す形です。
両論併記。「一方で〜という側面もあります」が入ります。断定を避ける動きですが、結論が要る文章では読み手の判断を遅らせるだけになります。
まとめの重複。最後に本文の要約が置かれます。本文を読んだ人にとっては2度目の情報です。
削る順番
上から順に、削っても失うものが少ない順です。
前置きから消します。判定は「その一文を消して、意味が減るか」。減らないなら前置きです。
「近年注目されています」を消しても、その後の説明は成立します。
次に言い換えの反復。同じ内容の2文が並んでいたら、具体的なほうを残して片方を消します。
三番目にまとめ。本文で渡しきれているなら不要です。
逆に、まとめを消したら中身が無くなる文章は、本文のほうに問題があります。
最後に修飾語。「非常に」「極めて」「しっかりと」は、消しても程度が伝わることがほとんどです。
実際に削ってみる
例として、よくある形を挙げます。
近年、業務効率化への関心が高まっています。その中でも、文書作成にかかる時間の削減は重要な課題です。多くの企業が、この課題に取り組んでいます。文書作成の効率化は、単に時間を短縮するだけでなく、品質の向上にもつながる可能性があります。
前置きが2文、言い換えが1文、両論併記が1文。渡している情報は最後の「品質の向上にもつながる」だけです。
文書作成を効率化すると、時間だけでなく品質も上がることがあります。
4文が1文になりました。
削ったのは、読者が知らないことを何も含んでいない部分です。
削ってはいけない冗長性もある
長い=悪い、ではありません。
手順の説明では、同じことを繰り返したほうが間違いが減ります。
専門外の読者に向けた文章では、言い換えが理解を助けます。
判定は文字数ではなく、その部分が読者に何かを渡しているかどうかです。
渡していないものを削る。渡しているなら、長くても残す。
短くすると、中身の薄さが見える
削っていくと、もともと中身が薄かった箇所が残ります。
前置きと言い換えとまとめを外したら3行しか残らなかった、ということが起きます。
これは削りすぎではなく、元の文章がそうだったということです。
削る作業は、書き足すべき場所を見つける作業でもあります。
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